活動報告
line
 2009年

  三重県防災訓練 12月12日  四日市市霞ヶ浦埋立地 8名3頭

 12月だが暖かな訓練日和となった。毎年、防災週間に行われる訓練であるが、今年は8月の総選挙と重なり、本日に延期となった。
 岡山、和歌山、三重から3頭8名が合同訓練に参加した。
 今回は消防と連携し倒壊建物から要救助者を発見し、救助隊に引き継ぐという設定で捜索時間は3分間である。アナウンスに導かれ入場し、すぐに捜索に入る。昨日の雨であちこちに水溜りがある。まず、1頭目が捜索、建物の周りを1周し、角のポイントで吠えた。さらに2頭目で捜索確認をする。一直線に同じポイントで吠えて発見を知らせた。時間の制約がある訓練(イベント的意味もある)なのでビジュアル的なコントロールには苦労する。
 岡山からの犬は今年の認定犬で初めての経験に緊張したようだ。しかし、指導手の心配をよそにきっちりと要救助者に反応してくれた。3分後に消防レスキュー隊が到着し、要救助者が居ること、位置を知らせ、私たちの役目を終えた。
 三重県は東南海地震の直接の被害を受ける可能性が高く防災意識は高い。その意味で災害救助犬に対しても活用、連携には熱心で出動協定にも積極的である。私たちネットワークは協定の有無にかかわらず、設立以来続けて参加しているが、協定先の組織が参加していないのは何故なのか。定例の訓練、交流がなくては非常時に機能しないのではないかと危惧する。関係する組織間で非常時に機能する方策を真摯に考えるべきではないだろうか。



四日市コンビナート内の会場


あちこちに倒壊建物がある



現場視察。この建物に要救助者が…


まず災害救助犬で捜索を3分以内で…



1頭目の捜索開始


発見しました!



2頭目の捜索・確認


救出隊に引き継ぎ終了


  認定審査会 10月23〜25日  富山県立山山麓スキー場 56名30頭

■受付〜開会式〜宿舎風景


立山山麓スキー場で第3回目


宿舎の山野スポーツセンター



受付準備OK


北は岩手、南は鹿児島から56名



審査委員長からの激励


審査員・要員・出陳者



審査前の朝食風景


夕食風景


■服従作業の審査


日曜日なので一般見学者も多い


さぁ服従作業の始まり「行くぞ」



休止の犬が気になる様子


指導手をよく注目しています



無事に群衆の中を通過


後ろからジョギング者にも動じず



群衆の中での停座


遠隔作業へ「待て」



幅跳び110cm


ハシゴ登り



網目の高所通過


揺れる踏み板下り

服従作業の審査講評
 2007年の認定会から服従作業の審査を見せていただいていますが、今年の出来が一番良かったです。作業精度の高い犬が多数を占め、服従性に欠けるのは、ほんの数頭でした。
 この服従性を高めていくには、失敗させないトレーニングを繰り返し、あまり欲張らずに、徐々に目標に近づくように努力を重ねて、飼い主が自信をつけることが大事です。
 前年より作業が良くできていると、審査していてもつい嬉しくなります。今年うまくできなかった犬たちに、来年、笑顔で再会できるように期待しています。
                                   
審査員 鈴木勝俊


■平地(山野捜索)捜索作業の審査


遥かに見えるジャンプ場


左階段から右階段を越えて捜索へ



中腹辺りまで階段を登り捜索へ


右手の茂みに辿り着くまでが難関



日頃の訓練、指導手の判断が問われる


いざ、捜索へ



さぁ向うのブロックを越えるんだヨ


目標のブロックを越えました



上部から見ればかなりの急斜面


昨年A級から今年はS級に

平地(山野)捜索作業の審査講評
 お天気に恵まれ、スムーズに試験が進み、皆様のご協力で無事終了した事をお礼申し上げます。
 今年の平地は、とても犬にも指導手にも、難しかったようです。ただ、私の経験から、登山者の捜索や宮城の地震の捜索を経験して、勾配の急な地形や、石や木が遮っている場所などでは、犬が経験していないところでなかなか前に進んで捜索ができなかった事から、今回の試験の内容は、犬と指導手には、よい経験になったと思います。
 訓練試験や競技会は捜索犬のレベル向上にはとても効果があると思います。なぜなら、試験で犬の経験の少なさから、うまくいかなっかたところを指導手は、犬に一生懸命経験させて、自信を持たす事ができるからです。
 来年の試験でネットワークの審査会で皆様の努力がみられるのを楽しみにしております。ご苦労様でした。
                                   
審査員 大原茂雄


■ガレキ(倒壊家屋捜索)捜索作業の審査


亀谷地区の地元の方々も見学


資材置き場でのガレキ会場



緊張の中申告して審査へ


緊張している様子



去年に続き受験してランクアップを…


リラックスしないと犬も緊張します



見学者が多いなァ


捜索モードで…



ヤル気満々です


さぁ捜索だよ、いつも通りにね



後ろ姿は犬を信頼しているように映る


ここにいるのはわかってますョ



臭いの方向へ


ここかな…?



ここには居なかった様子


臭いを感じとっている様子だが…



発見かな…


任せたヨ。捜せ!



審査終了して…


一人発見して満面の笑み

ガレキ(倒壊家屋)捜索作業の審査講評
 出場者の皆様大変お疲れ様でした。
 まず、今回の瓦礫審査会場は能力のテストをする上で大変良い環境であったことを感謝いたします。今回は良い審査環境と合わせて、例年より時間を延長し、10分間としたことで出場者の皆様も、落ち着いて訓練の成果を十分に発揮させることが出来ていたように思います。結果も大変良好で、エントリーされたペアの8割以上が活用に値すると認めました。
 審査担当者といたしましても大変嬉しく、日頃の皆様のご努力に感謝いたします.。みごと合格された皆様には、これに驕らず更に良い実働犬の育成を目指して頂くようお願いして私の講評とさせていただきます。ありがとうございました。
                                   
審査員 池澤清隆


■審査発表〜閉会式


審査発表まで訓練についての講習


審査発表&閉会式



認定証(仮)授与


名前を呼ばれるまではドキドキ

認定審査会の総評

 この度の認定審査会に3年振りに参加させて頂きました。それぞれの会場では出陳者と犬の熱い思いが伝わってきて、何とも言えぬ緊張感がとても印象に残りました。
 全体的な印象としては服従作業26頭、瓦礫作業20頭、平地作業10頭の合格で結果としては大変良かったのではないかと思います。
 しかし乍ら平地作業に於いて、他の2科目より劣っています。天災は突然やってくるので予測できません。天候、場所、時間等に惑わされることのないよう、あらゆることを想定して練習し、レベルアップにつなげて下さい。
 瓦礫作業、平地作業では犬に対しての激励叱汰する場合のタイミング(間合)に気をつけて下さい。犬が捜索中に指導手の邪魔な声で、作業中断しているケースがよく見受けられます。服従作業で脚側行進や止まった時等たえず犬が斜めの位置にいる場合、指導手は視符(左手を使って左大腿部をたたく)を使い「アトえ」で脚側(ココ、ココと云うように)を強調し、犬を正しい位置に戻した方がよいでしょう。
 犬の体力、気力等にも充分気を使って下さい。

                                     審査委員長 堀内壽子


PegeTop



  名張市総合防災訓練 10月18日  名張市総合体育館 6名3頭

■防災訓練(消防レスキュー&自衛隊チームと2ヶ所)


地域住民ら千ん人ほどが参加見学


倒壊家屋と土砂災害地を捜索担当



多数が見守る中、捜索出動へ


災害救助犬チーム



倒壊家屋へ1頭目


さらに2頭目で確認



土砂災害地の捜索へ


発見しました



発見後、自衛隊が救出へ


無事救出し訓練終了


広報テントでふれあい募金活動


亀谷地区の地元の方々も見学


犬は人を集めますね



活動の写真をパネル展示


犬がいれば募金も集まるようです

PegeTop


  岐阜西濃動物愛護フェスティバル 9月23日  大垣市体育館 4名3頭

■西濃獣医師会主催のフェスティバルで盲導犬、介助犬なども参加


開会式(犬も並んでいます)


救助犬のための障碍施設



広報ブースの準備


募金・寄付もいただきました



認定犬、候補犬ともに紹介


服従作業のデモ



遠隔作業のデモ


ハシゴ



トンネル


BOXでの捜索デモ



子供たちに遭難者役を


記念写真

PegeTop

  群馬県防災訓練リハーサル 9月5日  みどり市桐生競艇場 5名2頭

 9月12日の本番に向けたリハーサル(プログラム通り)


犬も並んでの開会式


待機時間は日陰で・・・



捜索後の確認をどうするか・・・


本番に向けた打ち合わせ


  群馬県防災訓練 9月12日  みどり市桐生競艇場 12名5頭

 土砂災害救助訓練での行方不明者捜索


開会式(犬も並んでいます)


作業は2分…待機は5時間ほど…



まずは1頭目で発見!


2頭目、3頭目の確認犬



1頭目に続いてさらに捜索へ


2頭目も発見しました



救出が行われている10分程は待機


どのようにゼロ回答を見せらるか?



救出後の最後の確認


残留臭で反応しないか…心配?


 訓練後は広報テントで広報活動や救助犬とのふれ合い


犬がいると人が集まってくれます


Mシュナウザーも参加



シェパードにふれ合える楽しみ


雨の中でも賑わっています



活動の写真や組織の説明を展示


募金も協力いただきました



支援者との懇談


愛犬相談コーナーも設置

 
 ご苦労さまでした。


雨の閉会式


福島、神奈川、栃木、埼玉、千葉から

PegeTop

  夏季合宿訓練会 7月11日〜12日 群馬県利平茶屋森林公園 40名27頭

 朝日新聞7/12掲載  毎日新聞7/13掲載

 開会式(訓練審査部からのプログラム説明)


参加者40名


訓練審査部長からプログラムの説明



池澤前訓練審査部長


大原新訓練審査部長


 捜索作業の訓練(初級・中級選択制)


それぞれの捜索クラスへ


大人しく順番待ちを



まずは意欲づけから


4名の訓練士がついて



中級は2名の捜索を広範囲に


発見しました



支援者の方々の見学、発見に拍手が…


小さな救助犬に思わず「可愛い」



捜索作業へのアドバイス


新聞社の取材(訓練審査部長)


 ヘルパーの訓練(意欲づけの方法)


ヘルパーの仕方のサンプル


ヘルパー次第で上達スピードに差が出る



全員で見学


ボール遊びの仕方



服従作業のレクチャー


マイクを持って内容は聞こえる



意欲的な服従のサンプルで締めました


楽しく服従作業をさせる


 楽しい自炊の食事(味噌煮込みうどん&ハヤシライス)


さて、食事にしますか…


炊事係は忙しい…!?



40人前の炊事は大変です


遠慮してれば遅れをとりますよ…



ワイワイガヤガヤと…


大食堂でセルフサービス


 服従作業の訓練(一人一人に細かなアドバイス)


群衆の前で停座


内容は全員に聞こえてます



認定犬の服従


神妙に聞いていますね



今年の候補犬


緊張してます



速歩の脚側行進


よかった!?と言ってるような…



今年の候補犬(ビーグル)


春からの進歩は素晴らしい…と




遠隔停座…伏臥、立止、招呼へと


指導手はかなり緊張してます



未来の救助犬です


どちらかが認定救助犬です

PegeTop

  利府町総合防災訓練 6月12日 宮城県利府町青山小学校 4名2頭

 宮城県は地震の被害には敏感な地域で住民の意識も高い。梅雨入りしたが天候にも恵まれ予定通り住民参加の防災訓練となった。
 災害救助犬は、使役犬の中でも警察犬などと比べ住民の理解は低い。何となく災害に役立つ犬なのだろう。と感じておられるのではないか。こうした機会に、行政、住民らの前で作業を見てもらうことは望ましい。
 住民約千人近くが参加する防災訓練は都市型よりも充実している。
 倒壊家屋に取り残されているかもしれない住民を災害救助犬が捜す。すばやく吠えて知らせる、さらにもう一頭で確認、同じように吠えて生きている人が中にいることを知らせてくれる。初めて見る人は頼もしい存在と感じてくれたのではないだろうか。
 欧米に比べ日本では、救出体制が行政中心となり民間ボランティア組織の活用には積極的ではない、行政だけが遅れているという訳でもなく、民間ボランティア側にも組織体制の未熟さ、広報の不足は否めない。
 社会全般に災害救助犬の能力、特性を広く知ってもらう活動を重視していかなければならないのだろう。
 捜索作業ばかりでなく、使役犬共通の服従作業、障害作業なども併せて見てもらい、さらには「ふれあい」コーナーでは人間が大好きな災害救助犬であるから一生懸命探すことも知ってもらったようだ。
 宮城県では来月も美里町で防災訓練がある。3回目で恒例となっている。
災害だけに限らず、山菜取りの行方不明者の捜索にも有効であり、活用の方法は広がってきているが、早期の出動、生きているかもしれないから出動するという災害救助犬の特性をさらに伝えたい。



放水訓練


利府町では初参加なので紹介を受けた



誰か居るぞ!反応を示し吠えた


捜索場所を指示をする



発見の後、住民による救出

 NPO法人災害救助犬ネットワークの宮城県
では7頭の災害救助犬がいます。昨年の岩手
宮城内陸地震にも出動いたしましたが、自然
災害における広範囲、長時間の捜索にはまだ
まだ必要数は不足しています。私たちは民間
ボランティアとして「救えるはずの命を救う
ために」準備をしていますが、市民の皆さま
からのご支援、ご協力がなければ成り立ちま
せん。今後ともご協力よろしくお願いします。


2階捜索にはハシゴで…



災害救助犬 ぽぽ


災害救助犬 ミーちゃん

PegeTop

  尾鷲市防災訓練 6月7日 三重県尾鷲市輪内中学校 7名5頭

 東南海地震津波で熊野灘沿岸は多くの犠牲者を出し、三重県南部は日本でも有数の降雨地域でもあるため土砂災害は度々見舞われているため、防災危機管理には行政も住民も意識は高い。
 9時から行われた訓練には住民約300名、海上保安庁、自衛隊、消防らとともに災害救助犬5頭も参加した。前日にNPO法人災害救助犬ネットワークの定期総会と訓練会が長野県で行われ、当日参加したメンバーはトンボ帰りでこの訓練に参加してくれた。
 土砂災害、倒壊家屋に見立てた二つの場所を災害救助犬が捜索し、消防と自衛隊に救出を引き継いだ。災害救助犬の実演を初めて見る人も多く、吠えて知らせると拍手が起こった。無事役目を終え、ふれあいコーナーが設けられ、シェパードやラブラドールに触れて写真を撮る方も多くいた。
 午前中に防災訓練は終了し、残された土砂を使い初級犬の捜索訓練も行った。初めての場所でもちゃんと吠えたが、仕事、作業としての意識はついているだろうか。「捜せ」という命令にいつも作業してくれなければならない。私たちの訓練会では偶然ではなく、命令によって作業し発見に至ることが大切で基本であると教えられている。これは服従作業が確実に備わっていなければ難しいことなのだ。こうしたデモにおいても100%の能力を発揮すれば最新機器よりも効率的に役立てることを認識してもらえると思う。
 今回は三重、和歌山の地元にて参加したが、実際の災害においては他県からの応援がなければならないのあるから、日常的な交流、連携の重要性、広報活動の観点からも他県からの参加も望みたい。



海上保安庁のヘリ搬送訓練


住民約300名の見守る中行われた



一頭目、反応を示し吠えた


確認、救出部隊に引き継ぐ



二つの捜索現場で作業をした


無事救出搬送



子供たちとシェパード


住民に「いい子だね」と


PegeTop

  高遠自主訓練会 6月6日 長野県高遠町青少年自然の家 16名

 例年なら梅雨入りしているが、雲の合い間に太陽が覗く絶好の訓練日和である。自然の家は犬立入禁止となっているため周辺の山林での訓練となった。S級から初級まで11頭を3名の訓練士で指導である。
 まず初級犬から捜索ではなく意欲づけの指導から始める。小さな小川を渡り名前を呼んで呼び込む、それでも意欲のない犬は執着せず自由に行動する。川に入る犬、匂いを追いかける犬など捜索どころではない。それでも少しずつ楽しさ、喜びを教えて行かなければならない。何を楽しさとするのか、犬を観察して地道に続けて行くことが大切であろう。
 中級犬は2名のヘルパーが隠れ、作業意識への切り替え、意欲の持続性も見る。指導手が少し前に出る、意識が薄れたら声をかける、やり直すなど、僅かな犬の行動分析と指示がアマチュアには難しい点だ。常に成功して終わる。これが明日へとつながる。うまくいったからと何度も繰り返せばいずれ意欲が低下する。あともう一回がやり過ぎる結果となる傾向がアマチュアには見受けられる。ということらしい。少ない頭数だったのでじっくりと指導を受けることができた。
 1時間ほどの捜索訓練を終え、服従訓練をに移った。



宿舎の40名用ログハウス


訓練部からプログラムの説明



ヘルパーが林の中へ


互いに無線を持ち細かな指示をする



まず近くいるヘルパーで意欲づけ


ちょいと川遊び…



初級犬には訓練士が細かく指導する


捜索へ向かう姿はヤル気満々です



認定犬グループの捜索


多勢の人がいても見えない人を捜す



捜索前、押さえて押さえて


安定感のあるS級の捜索

 場所を河原に移動し思い思いに昼食をとりながら、希望者が服従訓練の指導を受けた。ちょうど3頭の希望に対し、3名の訓練士が付きっきりで指導を行った。それらを自分のことのように聞き入り、人の振り見て我振り直せ、ということか。服従には終わりがない、と言われるぐらい基本であり、上級初級に限らず常に継続しなければならない作業である。
 それぞれが30分以上マンツーマンで指導を受けていた。羨ましい限りだ。テクニックだけではなく接し方、観察力などきっと感じるところがあったに違いない。犬の能力を引き出すのは指導手の努力、能力でもあるのだから、地道な訓練を続けてもらいたい。



まず2頭が服従訓練指導を希望した


3名の訓練士がそれぞれ3頭を指導



ご褒美は餌に変えた方がよいのでは…と


ジェスチャーを交えて



神妙に聞いていますね


こうするんだ!と言われても…

PegeTop

  春季合宿訓練会 4月4〜5日 宮城県丸森町不動尊キャンプ場 31名

 東北の春は少し肌寒く、桜もまだ蕾である。
 恒例となった第3回目の不動尊キャンプ場で春季合宿訓練会が行われた。いつもはキャンプ場オープン前の3月であったが、日程の都合で4月なり、キャンプ場の協力で使用許可をいただいた。犬が苦手な一般の方もおられるので迷惑はかけられない。高速料金が千円一律になったことも幸いしたのか、13都府県から31名が参加した。そのうち初めての人が10名、訓練審査部からは8名の訓練士が指導に当たり、それぞれが細かな指導を受けることができるはずだ。
 NPO法人災害救助犬ネットワークの認定犬は、有効期間3年の間には年1回以上の訓練会に参加して、能力の維持チェックが条件付けられているため認定犬も多数参加していた。



えっ理事長が受付ですか…


不動尊キャンプ場バンガロー8人部屋



発見!S級犬のデモンストレーション


初級グループの訓練風景



未来の小さな救助犬


問題点は個別に指導される



訓練士が細かく設定を指示する


初級グループの意欲づけ訓練



認定犬グループノ訓練


捜索前、押さえて押さえて

 4日(土)12時の集合し、13時から訓練プログラムの説明があり予定通り訓練会が始まった。
 まず、認定S級災害救助犬の山野捜索デモンストレーションを見学しながら、コントロールの仕方、指示の出し方などの説明を受けた。2名が隠れ無事発見した時は自然と拍手が起こった。自分のたちの犬と訓練の方法が違うのかはわからないが感心ばかりはしていられない。みんなが仕事ができる犬、役立つ犬を育てなければならない。
 25頭を初級レッスン重視グループ、認定犬の課題克服グループの2班に分け、訓練に移った。認定S級から認定候補犬まで一緒に訓練することは刺激にもなり、お互いに真剣に取り組んでいたように思えた。
 初級グループは簡単な捜索訓練として意欲づけが中心、楽しく作業に取り組んでくれることが大前提だ。それでも少ない回数、短時間で終わり失敗させない成功して終わり、次につなげることが重要だ。アマチュアには忘れてはならないポイントであろう。
 認定犬のグループは認められたとはいえ課題は多い。認定されたからといって能力の維持には日常の努力がいるものだ。少し油断すると普通のペットのようになってしまうものだ。災害救助犬の訓練には隠れてくれる人(ヘルパー)の存在も大きいので一人ではできない。意欲づけにも上手なヘルパーの存在は不可欠である。
 認定犬のグループは犬の自主的な捜索意識、作業を中心に訓練が行われ、それぞれに課題を克服するポイントの指導を受けながら、また新たな課題が見つかるようで訓練に終わりがないことを痛感する。
 参加した犬のレベルにはかなりの差があるが、グループでは課題修正できない人には個別にマンツーマンで指導を受けていた。
 8名の訓練審査部の訓練士らも思わず熱の入った指導をする光景が見受けられ、この組織がいつの日か災害救助で社会に役立つ時が必ず来る、と頼もしく感じられた。
 夕方、訓練が終われば楽しい食事会の始まりだ。自炊といっても、準備をするのは当番の人々で31名の食事の準備は大変だ。メニューは豚汁とカレー、お陰で安くて楽しく食べられるのはありがたい。ご苦労さまでした。
 夕方から雨になったが、地域の話や犬の話に盛り上がり、散会となってバンガローに戻り始めたのは10時頃であった。全国組織であるため交流が日常的に行えない歯がゆさもあるが、こうして会えばみんな仲間なんだと再確認し勇気をもらえるものだ。リフレッシュできる全国組織の良さでもある。




炊事当番は大変です


楽しい団らんタイム



パン焼き係


楽しい食事タイム



2日目の訓練説明


ヤル気満々です



ビーグルのウメちゃん


ヘルパーに対応を注文する



発見して無事終了


中洲での捜索訓練

 一夜明ければ、陽が射して青空が見える。絶好の訓練日和だ。
 6時から協力して朝食準備に入る。コーヒーとトースト、ソーセージと目玉焼きにサラダの洋食コースである。パンを焼く人、レタスを切る人、卵を焼く人などそれぞれに協力していた。
 8時から昨日の課題克服、能力向上を目指して訓練が始まった。河原に場所を変え、初級グループは河原へ下ル降りる道からの捜索、認定グループは川の中洲に2名のヘルパーの捜索訓練を分けて行った。
 初級グループには、ビーグル、ジャックラッセルテリア、Wコーギーなど小さな救助犬も同様に訓練に参加する。茂みへの突っ込み方も大したもので意欲的であった。大型犬とは違った活用で十分に役立てるはずだ。
 認定グループの犬の中には川を渡り、戻って来れず指導手が冷たい川を渡り向かいに行く光景もあった。集中して気がついたら渡ってしまったのだろうか、水遊びが好きな犬ではないので指導手も困惑気味であった。
 道から石伝いに中洲へ渡らなければならないので躊躇する犬もいるが、渡りきれば一目散にヘルパーのもとへ走り、吠えて知らせる、関係者ながら災害救助犬とは大したものだと感心する場面である。



訓練を見守り参考に


迎えを待つ犬と川を渡る指導手



指導内容を聞きたいけれど聞こえません


ワンポイントが大きな飛躍に



ハンモックで昼寝中の方も…


訓練審査部長の総評



みんな神妙に聞いていますね


頼もしい仲間たち

 捜索訓練が終わり10時からは服従訓練指導だ。
 指導を受けたい人、自慢をしたい人?を募り指導が始まった。みんなが見守り中、個別に指導を受けているが、みんな同じような悩みを持っているので聞き耳を立てて聞こうとするが聞き取りにくく、やはりマイクが必要な場面かもしれない。結局、自慢する人は現れなかったが、犬の所有者の服従作業と育成した訓練士が同じ犬を服従作業させるのを見たとき、これほど明確にわかりやすい態度で接するものか、仕事をさせるには本当の指導手にならなければ作業はしなものなんだと思い知らされた。飼い主には甘え我儘である。付き合い程度の作業しかしないものだ。犬には色々と教えられることが多い。
 あっという間に感じられた楽しい訓練会であったように思う。ラーメン&ライスで昼食をとり、終了の時間がきた。
 池澤訓練審査部長から訓練の総評で訓練会を締め括った。プロの訓練士から見ればまだまだであろうが、犬の育成をサポートする訓練審査部、活動を担うアマチュア指導手らの両輪で社会貢献できる組織にしていこうとエールをもらった。
 活動する組織、出動できる組織になれば結果はついてくるものだと信じ頑張りましょう。


2009春季訓練会を終えて
 準備に携わった方はご苦労さまでした。大変有意義な合同訓練会になったと思います。
 今回もたくさんの熱心な会員さんたちにお集まりいただき、和気あいあいの中にも皆さんの真剣な訓練に取り組む姿を拝見できたことは、大変意義のあるものでした。
 合格犬につきましては、ほとんどの犬、及び指導手において、審査会以降のレベルの低下も認められず非常に良い状態をキープ、或いは向上をされており、また未合格の若い犬たちの中にも将来有望な犬が多く見受けられ、今後に大きな期待が持てるものと思われます。
 捜索の初歩訓練、服従訓練の講習に於いても活発な質疑応答が行われ、皆様の熱心さに大変心を強くすると共に、我々訓練部と致しましても責任を痛感しております。今後は更に研究と努力を重ね、一頭でも多くのS級クラス実働犬を育成し、有事に備えていただきたいと思っています。皆さん大変お疲れさまでした.。
                    訓練審査部長 池澤清隆

PegeTop

  福島県冬季自主訓練会 2月22日 福島県郡山市 13名

 昨日の大荒れの天候から一夜明け、風のない穏やかな訓練日和となった。福島の自主訓練会ではあるが、県外からの参加もあり交流も叶い充実した訓練会であった。
 午前9時に福島愛犬訓練所に集合、映画「野麦峠」のロケ地となった猪苗代湖が見下ろせる御嶺櫃峠に向かう。暖冬で雪は少ないのは予想外だった。峠下部のグラウンドに駐車し吹き溜まりの場所で雪崩に埋もれた人を捜索する訓練から始めた。雪を掘りダンボールを敷きヘルパーが横になる。直接雪に埋もれないように板を被せ、その上から雪を乗せる。ご褒美が出せるだけの僅かな隙間を作り、さらに雪を被せる。穏やかな天候ではあるがヘルパーはご苦労な役だ。
 認定S級から認定候補犬まで一緒に訓練することは刺激にもなり、お互いに真剣に取り組んでいたように感じる。
 参加した犬のレベルは違っても同じ場所を捜索するが、発見への同じ成果を得るためには、捜索の手順、出し方、誘導方法などを変えて、成功を積み重ねる。「呼んで」「もっと前に」「声だして」「手を出して」「褒めて」と、アマチュア指導手、ヘルパーの指示や誘導の一挙一投足に大原訓練士から声が飛ぶ。
 集中力、持続力、自主的な捜索意欲を育てるためには、認定犬といえども、難しい課題よりも地道に成功を積み重ねて行くことが大切なことだがアマチュアには難しいことなのかも知れない。
 実戦的な捜索訓練として、場所を山中に変えヘルパーも2名に増えた。しかし、犬が基本である作業の楽しみを覚えていれば意欲は落ちずに発見に至るものである。
 約2時間であったが、それぞれがそれぞれの課題をこなし、また新たな課題を指摘され、午前の雪山での訓練を終えた。




ヘルパーが入って雪を被せる


御嶺櫃峠下部のグラウンド



もう少しだ…


小さな救助犬!ワンワン



一目散に…


谷沿いと山腹に2名のヘルパー



さらに2人目を「捜せ」


テンションを上げて「捜せよ」



発見しましたヨ


大原訓練士が見守る前で…「捜せ」

 午前中の訓練を終え、福島のサポーターの人々が準備してくれたバーベキュー、豚汁、おにぎりのご相伴にあずかる。もちろん参加者での割り勘だが…今回の費用は、ヘルパー依頼、昼食代共で一人\2,450-であった。
 約2時間、昼食を兼ねてボランティア、活動、犬の育成について語り合った楽しい時間を過ごした。
 午後からのテーマである服従作業は、大原訓練士の指導を受けていない県外の会員を中心に違った視点から指導を受けた。視点は異なっても服従が求めるものは同じである。服従に終わりはなく日常的な重要課題だ。犬よりも指導手側にその問題点は潜んでいる。と自戒すべきかも知れない。指導を受けたのは、犬ではなく指導手であるのだ。
 プロの訓練士とアマチュアの指導手はそれぞれの立場でそれぞれの能力を生かせればネットワークモデルとなれる組織のように思える。福島地域の訓練会であったがとても有意義な時間であった。



牛肉デス


福島の宴会場でワイワイガヤガヤ



何でも焼けば美味い?のかな


終了後も犬の話で盛り上がる



親身に約30分間の服従指導


服従のお手本!このようには…ね?

PegeTop